HOME
明治時代大正時代昭和時代

パリの日本人画家

 

1.パリの留学生


熊岡美彦

昭和初期になると日本洋画壇の制度がほぼ確立した。中でもエリートコースは@東京美術学校→A日展(文展・帝展)特選→Bパリ留学であった。彼らは本場の西洋画に多大な影響を受け、最先端の画風を習得し日本で活躍するのであった。

熊岡美彦/伊原宇三郎/田辺至/服部亮英/相馬其一/大久保作次郎/

中村義夫/坊一雄/荒井龍男/別府貫一郎/石河光哉/柏原覚太郎

2.薩摩治郎八のグループ


板倉 鼎

東美の卒業生だけでなく、上流階級に属する画家たちも多くパリを目指した。いわゆるエリートたちとは一線を画した自由奔放な画家たちもパリに存在した。その自由さは大富豪・薩摩治郎八のような援助があったことも大きいだろう。そして自由さは世界と対等に戦わなければ生き残れない立場にいることも意味し、かえって個性を追及した方向性を生んでいる。

-画家-
藤田嗣治/川島理一郎/板東敏雄/福沢一郎/萩谷巌
板倉鼎/長谷川潔/原勝郎/長谷川春子/林倭衛/海老原喜之助
上永井正/香田勝太/高野三三男/蕗谷虹児/平賀亀祐
中西利雄/南條一夫/岡鹿之助/小澤秋成/小城基
 

 

3.アメリカン・シーン


野田英夫

昭和初期、パリに比べればアメリカは画家の修業場ではなかった。しかしながらスクールなどで学び道を開いてきた日本人画家たちは、西欧とはまた別の切り口での洋画を表現してきた。

川島 理一郎/田中 保/清水登之/清水 清
山田馬介/川村吾蔵/平賀亀祐/国吉康雄/
野田英夫/石垣栄太郎/日比松三郎/上山鳥城男


 

 

ページの先頭へ


原田光・土方明司編『日本の近代美術〜1930年代の画家たち』(1993)大月書店
板橋区立美術館『ふたつのモンパルナスParis&Tokyo』(1990)
和歌山県立近代美術館『1930年協会の作家たち展』(1980)
『近代日本美術事典』(1989年)講談社
『20世紀物故洋画事典』(1994年)美術年鑑社

Copyrigt©Keiichi INOHA -ING- All Rights Reserved 2009-2010